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新型コロナウイルス後の世界


「いちじくの木から、たとえを学びなさい。‥」マタイ24:32



2020年3月11日WHOのテドロス事務局長が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)を宣言しました。

その時から三ヶ月ほどですが感染者は900万人を超え、死者数も46万人以上となり、対策のために、人々の生活は一変いたしました。

マスクの着用、消毒の徹底、人との接触を避ける等々‥。「ソーシャルディスタンス」という言葉がシンボル的に使われるようになっています。

今までの世界における社会生活の基調となっていた、人、物の自由な交流、流通が出来なくなりました。このことによって世界中に様々な混乱と不安をもたらしているのではないでしょうか。


二つの大きな変化が生じています。


1. IT技術の広がりです。

人と人との接触を避けるために、ネットを活用しての仕事、学業が急速に広がり、SNSを活用して感染者の管理も行われるようになりました。今まで以上にネットを活用しての物の売買が一般化していくでしょう。

2. 不満の爆発による社会の混乱

コロナウイルスは貧しい人々、弱い立場の人々に多大な被害が生じています。

ネットによる情報の共有などにより、世界的に差別で苦しんでいた人々がデモ行動を起こし、あるところでは暴動化しており、対抗策として、力による弾圧が生じる可能性があると思われます。


聖書の預言


聖書の教えの中心は、創造主なる神の存在と、神はこの世界の主権者であられ、人類の救いのためにご計画を持ち、実現してくださるということです。

世界史は、人が中心と考えられていますが、人はどんなに英知を活用し、発展させようとしても、差別や争いは止むことなく、人の望む平和を実現できないという現実の繰り返しであります。農業革命、工業革命、そして今日の情報革命という発展をもたらしても、病い、差別、争いを克服して平和を実現することは出来ていません。コロナ問題は不安と混乱をさらに大きくしていないでしょうか。

神は、この世界の究極的問題解決のために、神の国の樹立を計画してくださいました。この地上に救い主(メシヤ)が来られることによって、すべての不正、不義は裁かれ、真に平和な神の国を実現してくださるという計画です。



預言者イザヤ

「主は国々の間をさばき、多くの国々の民に、判決を下す。彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない。」(イザヤ2:4)

と預言しました。

聖書預言の内容


救世主(メシヤ/キリスト)の登場と神の民イスラエルと教会を用いて、神の国を備えてくださいました。

神の救済は全人類を対象としています。聖書は、神は唯一であり、全人類の真の父として教えられており、全人類の救いを願われているのです。


Ⅰテモテ2:4−5

「神は、すべての人が救われて、真理を知るようになるのを望んでおられます。

神は唯一です。また、神と人との間の仲介者も唯一であって、それは人としてのキリスト・イエスです。」

人は優れた英知を持っていますが、本質的に自己中心性の故に、争いを避けることはできないのです。人類の父祖であるアダムは創造主に対して、自己中心となり、神に信頼し、従うのではなく、自分を神としたのです。聖書はこのような生き方を罪人と呼び、人は神の正しい裁きとして死に定められました。(霊的死、肉体の死、永遠の死)


ローマ5:12

「そういうわけで、ちょうどひとりの人によって罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がったのと同様に、・・それというのも全人類が罪を犯したからです。」

人の歴史は、争い、病、死、死後の世界への恐れの繰り返しではありませんか。

人の生み出す哲学、宗教、科学、いずれによっても解決することはできません。


メシヤ(キリスト)は、最初の来臨(キリストの誕生)によって、十字架上で死に、罪の贖いを実現してくださいました(マタイ20:28)。

メシヤは再び来られる時(再臨)、義を持ってこの世界を支配してくださり、神の国を実現してくださるのです。

失われている創造主なる神との関係は、十字架で死なれ、3日目に復活された救い主メシヤ(キリスト)を通して回復するのです。

イエス・キリストを個人的な救い主、神と信じる人々は、誰であっても神の子とされるのです。


ローマ10:9

「なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。」


ヨハネ1:12

「しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。」

神はイスラエル人(ユダヤ人)を神の民として選ばれ、聖書とメシヤ(キリスト)をこの世界にもたらされました。

しかし、イスラエル人(ユダヤ人)は、イエスをメシヤ(キリスト)として認めず、十字架上で処刑し、受け入れることを拒んだのです。そのために、迫害と離散という苦しみに遭っています。今日、イエスをキリストと信じる人々は、その人々の人種や行いにかかわらず、クリスチャンと呼ばれ、教会の一員とされ、その人々を用いて福音が世界中に伝えられています。

聖書預言はいつ成就するのでしょう。

「‥その日、その時がいつであるかは、誰も知りません。‥」(マタイ24:36)


しかし、キリストは、

「いちじくの木からたとえを学びなさい。枝が柔らかくなって、葉が出て来ると、夏の近いことがわかります。」(マタイ24:32)

と、言われ、様々なしるしを通して悟ることを教えておられます。


明らかなしるしは、三つあります。


❶ 「異邦人の完成の時」 

福音が世界中に述べ伝えられ、救われるべき異邦人が満つる時です(ルカ21:24)

❷ イスラエル民族が回復して、第三神殿が完成している。

❸ 世界政府と一人の独裁者による支配

(反キリスト/旧ローマ帝国と関連する国からの人物)


これらが整えられると、キリストの再臨と神の国の実現は近いと考えられるのです。


2020年の今日


すでに福音は世界中に広がり、今やアジア、南米、アフリカのクリスチャン人口は欧米を凌いでいます。

1948年5月14日 イスラエル共和国が独立

2018年5月14日 米国はエルサレムに大使館を設置し、イスラエルのエルサレム首都宣言を公認しました。

コロナウイルスのバンデミックにより、欧米の混乱、強力な指導者への備え、ITによる人の管理が急速に進んでいます。

黙示録13:16−18には、独裁者は全ての国民に刻印を受けさせ管理することが預言されています。

長い歴史の中で理解されず、しばしば比喩的に解釈されていた文章は、今、文字通り解釈することによって、一番自然に理解されることとなっています。


コロナウイルスがもたらした世界の変化は、聖書の終末預言成就へと、さらに大きな一歩をもたらせたと考えねばなりません。

キリスト者の皆様は光の子として益々、神への信頼を強め、福音の宣教に励んでいきましょう。家族の救いのために祈り続けましょう。

神を信じておられない皆様に心よりお勧め申し上げます。

イエスを救い主(メシヤ)として信じ受け入れてください、神の子とされ、永遠のいのちの祝福に与ってくださることをお祈りいたします。



2020年6月23日


著/ 西舞子バプテスト教会牧師

  表 博之

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